「また山に行きたい」
子育てに追われる日々の中で常に考えてはいるものの、長時間家を空けることになる登山にはなかなか行くことが出来ずにいます。
子どもが生まれてから数年。気づけば登山靴はクローゼットの奥に眠り、山の話をするのはSNSの画面越しだけになっていました。
そんなSNSで、山仲間たちから度々「身体のこと」について相談を受ける中で、理学療法士としての知識が多くの登山者の役に立つかもしれないと思い始めました。
そして同時に、自分自身がいつか山に戻る日を目指して、このブログを開設しました。
登山との出会い、そして146座へ
山を本格的に登り始めたのは20代の頃です。もともと漠然と山に憧れていましたが、職場の先輩に連れて行ってもらった伊吹山の稜線に立った時、その景色と達成感に魅了されました。
そこからは夢中でした。週末のたびに山へ向かい、気づけばおよそ4年間で、累計137日・146座という記録になっていました。
鈴鹿の御在所岳には何度登ったかわからないくらい通いました。伊吹山にはヒメボタルを求めてナイトハイク。テント泊では涸沢カールで紅葉を楽しみ、冬には黒戸尾根にも挑みました。
そして2021年8月、憧れのジャンダルムに立ちました。ちょうど記念すべき100座目でした。あの日の景色は今でも鮮明に覚えています。奥穂高からの稜線、迎えてくれた天使、そして「ここまで来られた」という感覚。理学療法士として身体の限界を知りながら、それでも自分の脚で立てたことの喜び。言葉にできないものがありました。
子どもが生まれて、山から離れた
第一子が生まれたのは、ちょうど山に夢中だったころです。
育児は想像以上でした。睡眠不足、仕事との両立。「山に行きたい」という気持ちはあっても、子どものことを考えると家を空けることはできませんでした。
第二子が生まれてからは1年間の育休を取得し、仕事からは離れましたが、その間も山に行くことは叶いませんでした。
気づけば、1年、2年……。体力が落ちているのは自分でも感じます。「また行けるだろうか」という不安が、以前よりずっと大きくなっていました。
理学療法士として、身体の変化は誰より理解しているつもりです。でも「わかっている」と「できる」は別の話です。知識があっても、行動に移すのは思いのほか難しいものです。
このブログを始めた理由
理学療法士として10年以上、患者さんの「また歩きたい」「また動きたい」という気持ちに寄り添ってきました。
そして今、私自身が同じ場所に立っています。「また山に行きたい」という気持ちを持ちながら、一歩が踏み出せずにいる。
このブログは、そんな私のリアルな記録です。
同じように「山から離れてしまった」「子育てで時間がない」「体力が落ちた気がする」と感じているあなたに、少しでも役立てればと思っています。理学療法士としての専門知識を活かしながら、身体のこと・山のこと・子連れ登山のことを発信していきます。
目標は、子どもたちと一緒に山に立つこと。まだ先の話かもしれないけれど、そこへ向かって、一歩ずつ。
一緒に、また山に戻りましょう。
次の記事では、登山ブランクで体力がどこまで落ちるのか、理学療法士の視点で解説します。